書くの「しんどい」→「楽しい」へ変えてくれた本『簡単だけど、だれも教えてくれない77のテクニック 文章力の基本』
書くのがしんどい……
自分の文章のつまらなさに愕然として、書くのがイヤになることがあります。
語彙を増やせば改善されるかと言えばそうでもなく。いくら熟語やことわざや四字熟語を駆使しても、文章がごちゃつくだけで良くなることはありませんでした。
「なにをどうすれば思い描いた通り書けるようになるんだ?」という悩みが頭の中でグルグルグルグル。
その状態で書店をうろついていたところ、一冊の本が目に入りました。
それが『簡単だけど、だれも教えてくれない77のテクニック 文章力の基本』。
「道に迷ったらスタート地点からやり直すのが一番の近道だろう」ということで、文章力の基本を見直すべく購入し、読んでみました。
「文章を書くのは苦手だ」
「文章を書くのは苦痛だ」
と思っている人がたくさんいます。しかし私は、「基本さえ身につければ、文章を書くのは決して難しくない。それどころか、とても楽しい」と言い続けています。
〜中略〜
本書では、「明快な文章を書くための77のヒント」を、社会人や学生が書いた豊富な文例とともに説明します。その1つひとつは極めてシンプルなものです。どうかリラックスしてページをめくってみてください。この実践的な指南書を、読み物としても楽しんでいただければ嬉しく思います。
本を読んだ感想
- 本文が理路整然としていて堅苦しくなく、気取っていないため読みやすい
- 誰も・何も貶めない本文だから信頼できるし、好感が持てるし、できていない自分を自覚しても安心して読み進められる
- 「文章力の基本」なので小説を書く際にもテクニックを役立てられる
- コラムも読み応えあり
- 著者が願う通り、読み物としても楽しめる本
実用書は本文の読みやすさ・読みにくさが顕著に現れますが、この本はストレスフリーでどんどん読み進められました。その事実が77のテクニックの効果を証明しています。
テクニックはどれも参考になります。照らし合わせながら自分の文章を見直すと、修正すべき点が多く見つかりました。
「書くのがしんどい」理由は技術不足だった
私はいつもその場しのぎで文章を書いていました。
技術がないのを誤魔化すために見た目だけ飾った文章を書こうとするから書くのがしんどかったのだと気づきました。
特に第2章の「自然な正しい表現で書く」で紹介されているテクニックはできていないことばかりで。「自然な正しい表現で書く」なんてことは当たり前だと思っていたけれど、その当たり前を一番おろそかにしていたのだと痛感しました。
「第2章まとめ」に核心をついた文章があります。
日本の国語教育には、とかく難しい言葉に注目してそれを熱心に教えようとする傾向があったと思いますが、まずはやさしい基本的な日本語を正確に使えるように日頃から練習したいものです。
「まずはやさしい基本的な日本語を正確に使えるように」訓練すべきところを、努力せず、付け焼き刃の言葉で誤魔化していたから文章が良くならなかったのだと反省しました。
本を読んで変わったこと
今は、自分の書いた文章を一歩引いて他者目線で見るようにしています。
- 自己満足や押しつけになっていないか
- 読んでいて引っかかるところはないか
- 意図が伝わる文章になっているか…
自分の気持ちよさのためについつい書いてしまう文章にも、厳しい目を向けられるようになりました。
そうして他者目線での推敲を続けていたら、やさしい言葉ばかりだけど雰囲気のある文章が少しずつ書けるようになりました。そういう文章は書くのが楽しかったし、いつ読み返しても「おもしろい」と思えます。
『簡単だけど、だれも教えてくれない77のテクニック 文章力の基本』を読んで実行してみて、「書くのがしんどい」は基礎を見直して自分に足りない技術を身につけることで、「書くのが楽しい」に変えられると思えるようになりました。
「書くのがしんどい」ときは基本を見直してみる
基本を見直したおかげで、以前より楽しく書けるようになりました。
相変わらず推敲は大変な作業ですが、見直すべきことの基準があるだけで気持ちは随分とラクになりました。
とはいえ推敲は、やろうと思えば延々とできてしまい、それはそれで「しんどい」に繋がるので、見切りの付け方も身につけたいところです。
読んでよかった本があったら、また記事にしますね。
それでは〜。